原核細胞と真核細胞ー細胞タイプの基本的分類
地球上にはおよそ140万種類以上の生物が生息しています。これらは基本構成単位である細胞の構造と機能から分類すると、原核細胞からなりたつ原核生物(prokaryote)と真核細胞からなりたつ真核生物(eukaryote)に大別されます。原核生物のproは「・・・の前」という意味で、karyoteは核を意味します。原核生物の細胞はこの名が示すように、生命の設計図に当たるゲノムDNAを収容する核と呼ばれる袋状の器官を有していません。このため、ゲノムDNAはリボソームや他の細胞内タンパク物質とともに細胞質の中に存在します。 原核生物の細胞の代謝課程は単純で、核膜のような転写の場と翻訳(タンパク質合成)を仕切るものがなく、遺伝子の転写産物が、すぐにリボソームによって翻訳されてタンパク質に変換されます。従って原核生物の遺伝子発現は遺伝子の転写がほぼそのまま遺伝子発現と同義になります。
真核細胞ではゲノムDNAはヒストンというタンパク質と複合体をつくり染色体となり、さらにこの染色体が核に収容されます。従って、真核細胞では遺伝子の転写の場はリボソームのある細胞質と大きく分け隔てられています。このため遺伝子DNAの複製や、遺伝子発現は複雑となり、遺伝子の転写が即遺伝子発現とはいかず、しかも、細胞質中には多くの細胞器官が存在します。さらに、真核細胞の場合細胞が大きくなるので遺伝子のある場所から制御すべき場所までの距離が、細菌などの原核細胞の場合より1000倍以上長くなることがあります。神経細胞においては、一つの細胞とそのゲノムDNAがコントロールする細胞質の長さが1メートル以上にも及ぶことがあります。これは細菌の1μm(10のマイナス6乗メートル)に比して実に百万倍もの距離です。従って、このような真核細胞の遺伝子発現は効率的な細胞内の物質輸送や領域の分担など三次元の時間の関数となり、大変複雑となります。
細胞タイプは原核と真核に大分類されますが、生物の分類としては原核細胞を持つ原核生物は古細菌(アーケア、Archaea)と真性細菌(Eubacteria)にさらに分類されます。 結局、NCBI Taxonによると生物の大分類は以下のようになります。
Archaea (アーケア)
Eubacteria (真性細菌)
Eukaryota (真核生物)
Viroids (ウイロイド)
Viruses (ウイルス)
Other (その他)
Unclassified (未分類)
原核細胞と真核細胞(詳しい説明)

